トイレ利用時の3つの行動パターン
トイレは不特定多数の人が利用します。行き届いたコロナ対策をするには、利用者の行動パターンを把握したうえで手段を考える必要があります。周囲の人に聞いたところ、公共のトイレ使用時の流れが大きくわけて3パターンであることがわかりました。
パターンA
入室 → 素手でトイレの蓋を開ける → 用を足しトイレの蓋を閉めずに水を流す → 手洗い後素手で蛇口を閉める → 設置のペーパーで手を拭く → 素手でドアノブを回し退室
パターンB
入室 → 素手で触れないようペーパーを持ちながらトイレの蓋を開ける → 用を足しトイレの蓋を閉めてから水を流す → 手洗い後ペーパーで蛇口を閉める → 手持ちのタオルで手を拭く → ペーパーでドアノブを回し退室
パターンC
入室 → ペーパーに手持ちの除菌剤をつけトイレの蓋、蛇口、ドアノブを先に拭く → 素手で除菌済みのトイレの蓋を開ける → 用を足しトイレの蓋を閉めてから水を流す → 手洗い後素手で除菌済みの蛇口を閉める → 素手で除菌済みのドアノブを回し退室
3パターンの人々のコロナ禍の過ごし方
上記の3パターンの人々は衛生観念に差があることがわかります。
パターンAのお客様はコロナ過でも、飲食店の利用は躊躇しません。
パターンBのお客様はコロナ過で、飲食店の利用は控えています。
パターンCのお客様はコロナ過で、飲食店の利用はしません。
店舗デザインでできるトイレのコロナ対策
□便器の機能
トイレの蓋に触れることを不快に思うお客様は多いです。そのため、便ふたオート開閉機能・オート洗浄機能・洗剤での洗浄機能などが備わっている商品を選びましょう。
□手洗いカウンター
メンテナンスしやすい水拭きできるメラミン素材等を採用するとよいでしょう。他にも各メーカから抗菌仕様の面材も販売されています。(サンゲツのガルザス等)
□ペーパーホルダー
置き型のペーパーホルダーでは、ペーパーを取る際に手から水が垂れて濡れてしまい、次の利用者に不潔な印象を与えてしまいます。壁掛けかつ下から抜き取るタイプのペーパーホルダーを採用することで解決します。
□水栓
触れずに完結できるオート水栓を選択しましょう。
□石鹸
オートソープディスペンサー等やはり触れずに使用できるものが好まれます。
□ドア鍵・ドアノブ
足踏みで鍵の施錠・解錠ができる当社オリジナル製品を考案しました。(特許申請中)お気軽にお問い合わせください。
□電灯スイッチ
人感センサースイッチを選びましょう。電気代の節約にもなります。
□換気
十分な換気設備を設けましょう。お客様の見えるところに実際の換気量を掲示するのも効果があります。
□壁・天井の素材
抗菌壁紙や拭ける素材、そして見た目にも清潔感のある素材が好まれます。
※壁紙メーカーのリリカラより、壁紙表面に付着したウイルスを減少させる「抗ウイルス性能」壁紙が販売されています。壁紙表面に抗ウイルス剤コーティング層があり、壁紙に付着したウイルス表面のタンパク質を変質させ不活化し減少させる効果があります。 A型インフルエンザウイルスやネコカリシウイルス(ノロウイルスの代用)などのウイルスに効果的とのことです。
□床の素材
各メーカーから販売されている抗菌床材、または水洗いができかつ水分の残りにくい素材なども候補になるでしょう。
※内装メーカーのサンゲツより、除菌・除ウイルス機能付き床用洗浄剤「オキシライト」が販売されています。細菌やウイルスを短時間で除去し、対象表面を衛生的に保つことができる商品です。
□抗菌塗装
蛍光灯やLEDの光でウイルスや菌を抑制する光触媒の高機能塗料の使用もおすすめです。弊社で手掛けた店舗でも複数の現場で採用されています。
パターンC顧客の獲得
パターンCの顧客を獲得するには、トイレのコロナ対策だけでは不十分です。
□サイン
□ファサードデザイン
□店内レイアウト
□お客様の手に触れる物の素材
□テーブルセットのシステム
□床、壁、天井(デザインより清潔感が重要)
□キャッシュレス会計システム
□椅子(除菌しやすいデザイン・素材)
いち早く対策を講じることで幅広い顧客の獲得に繋がります。
※紹介している抗菌製品はメーカー問わず新型コロナの検証はできていませんので、ご注意ください。