屋形船クラスター
2020年、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で東京都心のある屋形船においてクラスターが発生しました。流行が始まった当初のクラスターであったため、メディアでも大きく取り扱われました。
人同士が密接するような状態ではなかったとの見解もあり、一説ではトイレが感染の原因だったとも言われているようです。
デザインから見た感染ルート
人が密集する空間であることはもちろんですが、デザインにより感染が広がった可能性もあると考えられます。その一つが掘りごたつテーブルです。
掘りごたつは座るときや立つときに座面(畳などの床面)に手を付けることが多く、会食時にも無意識に手を触れる瞬間が多いでしょう。座面は歩く場所と同じレベルにあり、衛生的とは言えません。そのため、無意識のうちに多くのウイルスや菌が手に付着する可能性があります。
同様の状況が見られるのは、ファミリーレストランなどで使用されるベンチシートです。
このような状況を回避するためには、掘りごたつテーブルやベンチシートの代わりにテーブルと椅子を採用するか、床面やベンチシートに抗菌コーティングを施すなどの対策が必要です。